【スキー検定プライズテスト】人生初!テクニカルプライズ受験

SAJ公認スキー検定

2021〜22シーズンになんとか準指導員テストに合格し、2022〜23シーズンはスクールのお仕事に邁進した新米イントラな私ですが、

2023〜24シーズンはまた新たな目標をいくつか掲げ、そのひとつとしてテクニカルプライズ検定にもチャレンジしました!

実はその前に技術選にもチャレンジしているのですが…。そちらはあまりにもひどかったので、今のところ報告できることはありません(小声)。

いつも教わっているレッスンの先生であり、先輩イントラでもある師匠に、検定直前に特訓していただきました。直前練習から検定当日までを振り返っていきたいと思います。

検定前のトレーニング

この日はレッスン参加者が少なめなところに、師匠の仲間も駆けつけてくださって、レッスン参加者3名に対して先生2名と、超〜贅沢な一日でした。

プライズ検定を受けるのは初めてなので分からないことが多く、どのくらいのスピードを求められるのか?自分はそのスピードを出してちゃんと滑れるのか?

スタートでは漕いだほうが良いのか、ヘタクソな漕ぎならしない方がマシなのか?などなど、テスト直前とは思えないほど初心者レベルな疑問がありました。

過去にバッジテスト1級、準指導員テスト…と受験してきた私ですが、こちらはあまりスピードを出すことを求められませんので、そもそも私はどのくらいスピードが出せるのかもわかりませんでした。

そのことを先生方にお伝えして特訓していただいた結果、この日私は、私史上最速のスピードを出すこととなりました(汗)。

出したことのないスピードに最初はアワアワしましたが、少しづつスピードアップしていき、斜度も緩斜面から中〜急斜面と慣らしていき、この日一日で私はだいぶスピードを出すことに慣れることができました。

スタートの仕方に関しては、ヘタクソでも漕いだ方が良い…とのことだったので、各種目それぞれのスタートの仕方も伝授していただきました。

漕いでスタートするなんて、YouTubeでお見かけするトップスキーヤーの方だけがすることだと思っていたのに。まさか自分がやる日が来るなんてビックリです。

師匠のレッスンは毎回が神回なのですが、今回も有意義すぎるレッスンをしていただいて、またちょっと自分の中で、今までとは違う感覚を得ることができました。

今の自分にできる、精一杯の準備はできたかな…という気持ちになって、落ち着いて当日を迎えることができました。

検定当日のコンディション

2月にはあんなに雪不足を心配していたというのに、3月上旬のこの受験の日は、本当〜に最高のコンディションでした♪

前日にたくさん雪が降り、当日早朝にしっかり圧雪された上に晴天という、誰の日頃の行いが良くてこんなに最高なコンディションなのか?と思うほど、最高のスキー日和でした。

そんなわけで、検定バーンでは練習せずに頂上からのロングコースを2本楽しみました(笑)。

ホームにしているスキー場での受験だったので、検定は日頃からよく練習しているコースで行われることが分かっていましたし、慌てて練習しても良いこともありません。

検定でなければもっとたくさん滑りたいところなのにな〜と、後ろ髪を引かれながら受付に向かいました。

各種目の結果と反省点

パラレルターン大回り

1種目目、パラレルターン大回り。74点。今回は結果から言っちゃいます。スタートでいきなりミスって焦ってしまいました。

練習では、スタートで2回漕いでクローチングを組み、1ターン目を曲がって2ターン目に入る時にクローチングを解く…という予定でいたのですが、

3回漕いでしまったことで検定バーンの端っこまでの距離が短くなってしまい、焦ってクローチングを組つつターン…という感じになってしまいました。

アワアワしながらターンしたので、スピードもあまり出ず、クローチングを組んだ意味は?というスタートになってしまいました(汗)。

スタートがそんな感じだったので頭が真っ白になってしまい、何ターンしたかも分からないままにゴールしてしまいました。あんなに練習したのに…残念です。

パラレルターン小回り

2種目目、パラレルターン小回り。74点。

1種目目が終わってリフトで上がり、スタート地点に戻ってみると、受験者の皆さんの中で『小回りは慎重にスタートしなくちゃね…』みたいな雰囲気が漂っていました。

この日久しぶりに会った知り合いからも、『スタートはゆっくりね!』と言われたのですが、私は練習どおりに漕いでスタートすることにしました。

大回りでもそうでしたが、他に漕いでスタートする人がいなかったので、どうしようか少しだけ悩んだのですが…。

ここで練習の成果を発揮しないでどうするの?あんなに熱心に教えてくださった先生方にも失礼でしょ?と一瞬で思い直して、漕いでスタートすることにしました。

勢いよくスタートしたものの、まだカービング小回りはできなくて、その勢いはキープできずズレズレでゴール…。仕方がありません。とりあえず、今の私にできることはやったということで良しとします。

総合滑降

3種目目、総合滑降。74点。

1〜2種目目よりも距離が長くなり、少し高い位置からのスタートです。このスキー場の、よく検定や大会が行われるこのバーンは、最初がガクンと急斜面なので、スタート位置が上がると急斜面の距離が伸びます。

大回り同様、2回漕いでからクローチングを組むスタートです。1種目目はやっぱり少し緊張していて舞い上がってしまいました。同じ失敗はしたくありません。

自分の順番が来るまで何回もイメトレをし、練習どおりのスタートをすることができました。

が…。未だかつてないスピードでの総合滑降になったので、リズム変化で思ったよりコースの端っこの方まで行ってしまい、その辺りの雪面が荒れていて、焦って思わず『わ〜っ』と声が出てしまいました(笑)。

私は失敗するとよく、『わ〜っ』とか『ぎゃ〜っ』とか言ったり、ブツブツ独り言を言いながら滑る癖がありまして…。

準指導員テストを受ける際も、失敗しても声を出さないように!何事もなかったかのように涼しい顔をしていなさい!と先輩方からアドバイスをされていたのでした。

検定員からわりと近い位置で声が出てしまったので、聞こえていないことを祈るしかありませんでした。

直前のレッスンでは私史上最速のスピードで練習したとはいえ、やはりスピードに慣れていないが故の失敗でした。今後の課題です。

パラレルターン不整地小回り

4種目目、苦手な不整地小回り。74点。

検定や大会でよく使われるコブ斜面が、雪不足のために侵入禁止になってしまい(そのコースの雪全てが林道を埋めるために運ばれました)、不整地小回りだけは、どこで行われるか当日まで分からない状況でした。

コブは苦手ではあるのですが、何度かの1級受験経験から、コブは焦って朝に練習しても、上手く滑れなくて恐怖心が強くなるだけ…ということを学んでいました。

バーンが硬かったり、新雪が積もってコブがはっきりしなかったりで、実際に検定が行われる時間帯とは状況が異なることが多いのです。

それにインスペクションもあるので、あえて朝イチには滑らなくてもいいかな〜という、余裕というかあきらめというか…みたいな気持ちでいました。

この日の不整地小回りは、わりと緩斜面にある、1級受験に向けて練習している方が多い印象のあるバーンで行われることになりました。

私もよくここで練習していますし、実際、数日前に行われた1級テストでも、このバーンが使われたようでした。

ほぼ緩斜面ということで距離は少し長めにとられ、最後の三分の一ほどが中斜面になりガクッと落ち込むという状況です。

一番下で見ている検定員には、おそらく半分から下しか見えないであろうと思ったので、ガクッと落ち込む所で暴走しないように、かといって急ブレーキをかけたようには見えないように、スタートから一定の速度で滑れるように心がけました。

とりあえず完走し、大きな失敗はなかったと思っていましたが、後でビデオ確認をしたところ、安定の不細工さで悲しくなりました(涙)。

まとめ

結果、全種目74点でした。そもそも受かるとは思ってませんでしたし、全種目73点を取る可能性も覚悟だったので、全種目74点だったことにはむしろホッとしました。

検定員の方からテスト後にコメントを頂きましたが、自分が言われるであろうと予想していた内容とほぼ同じでした。

受からないと思っているならなんで受けたの?と思われる方もおられるかもしれませんが、このシーズンは、私が主催で『プライズテスト受験講座』というものを実施し、テクニカル受験を目指して練習している友人たちと一緒にレッスンを受けていたのでした。

言い出しっぺがまず受験しないでどうする?という思いがありましたし、言ってるだけの人にはなりたくなくて。

雪が無くなりました〜とか、体調が悪くなりました〜とか、ケガしました〜とか、どうしても受験できない理由がない限りは受けようとシーズン始めから決めていました。

バッジテストにしても指導員テストにしてもプライズテストにしても、チャレンジしてみたいと言いつつ、準備ができていないから…と受験しない人がたくさんおられるように思います。

でも私的には、本当に受験する!と覚悟を決めることで初めて、本気で練習に取り組めて、技術がジャンプアップしたり、それまで見えなかった景色が見えるようになると思うのです。

『いつか』『準備が整ったら』では、その『いつか』はなかなかやってこないと思います。だったらもうその『いつか』に飛び込んで、失敗から学んだ方が早い!と思っています。

スキーや他のスポーツなどに限らず、仕事や人生での大切な決断など、色々な場面で言えることかもしれませんけどね。

今回も、本気で取り組んだからこそ、得るものがたくさんあったと思います!

特にスタートの仕方に関しては、皆さん(ホームにしているスキー場での受験だったので、受験者の中に知り合いがいたり、レッスン仲間が見学に来ていました)まさか私が漕いでスタートするとは思わなかったようで、

『気合いを感じたよ!』とか、『大回りで漕いだことにまずビックリしたけど、小回りでも漕ぐと思ってなくてさらにびっくりした!でも良かった!』等、コメントをいただきました。

検定前に特訓していただいた先生方からも、まずまずな評価をしていただけましたので、この経験を活かして、これからまた一層がんばろうと気合が入りました。

自分なんてまだまだ受けられない…とか、1級合格からかなりブランクができてしまった…という方がおられましたら、ぜひ一度、テクニカルプライズ検定にチャレンジしてみてほしいと思います。

必ず、新たな課題や目標ができることでしょう。